図書カード:No.2258
作品名: | お日様のあるうちに |
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作品名読み: | おひさまのあるうちに |
原題: | While the Sun Shines |
著者名: | ラティガン テレンス |
*著作権存続*
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作品データ
分類: | NDC 932 |
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作品について: | 原題は、Make hay while the sun shines.(お日様のあるうちに干し草は乾せ)からとったもの。初演は1943年のクリスマスイヴ。グローブ座で。芝居が終わると、熱狂的な拍手で、ヒヤヒヤしていたラティガンはほっとする。6年後にラジオ放送でラティガンは語った。「私が関係した芝居のうちで最も楽しい思い出になっている。初日から楽しかった。神経質な作家にとっては、初日はいつも惨めなものなのだが。」新聞評もよかった。デイリーメイルは、「クリスマスイヴに観客は笑い転げた。隣で(アポロ劇場ではまだ「炎の道」がかかっていた。)やっている彼の芝居(これも第2年目に入っているが)よりはもっと長く続くだろう。」しかしラティガンはサンデータイムズの批評に最も驚いた。涙なしのフランス語以来、ラティガンを貶(けな)し続けてきた批評家アゲイト(James Agate)がラティガンをオスカー・ワイルドにたとえて、「バーナード・ショーは、ワイルドの「理想の夫」の初演の時次のように評した。{テーマのない芝居について語るのは無駄である。そしてこの「理想の夫」は全く芝居(英語ではplayは「遊び」)……即ち遊び以外の何ものでもない。ワイルド氏は単に遊び屋(playwright……劇作家……掛けことば)なのである。彼は何とでも遊ぶ。才知と遊び、哲学を遊び、劇と遊び、役者、観客と遊び、劇場全体と遊ぶ。}今日、これと同じ評が、ラティガン氏になされるべきであろう。真面目にとりあっては危険な頭脳の持ち主、彼は遊び屋なのである。」アゲイトは結論として、「フランス中尉の取扱だけが間違いである。結婚の唯一の条件は情熱であるなどと、何故彼に言わせるのだ。……しかし、こんなことは小さな傷にすぎない。他に6つの点で大きな成功を収めているではないか。そして芝居を判断する規準はもともと「真実」にはない。「楽しみ」にあるのだ。この芝居は純粋に楽しい。上位者に対する痛快な無礼、それを表現している最高傑作である。」 ラティガンはぶすっとして演出のアスクイスに言った。「涙なしのフランス語の時には彼は僕のことをゴミ(nothing)だと言った。コメディー2作目で、ゴミから急にオスカー・ワイルドになるものかね。だいたい、2作目だって1作目をお手本にして作ってあるんだ。」(この「お日様のあるうちに」は1154回のロングランとなった。)(St. Martin s Press社, Geoffrey Wansell著 Terence Rattiganによる。能美武功、平成11年5月17日記) |
文字遣い種別: | 新字新仮名 |
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作家データ
分類: | 著者 |
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作家名: | ラティガン テレンス |
作家名読み: | ラティガン テレンス |
ローマ字表記: | Rattigan, Terence |
生年: | 1911-06-10 |
没年: | 1977-11-30 |
人物について: |
Terence Mervyn Rattigan (1911-1977)イギリスの劇作家。オックスフォード大学に学んで外交官を志したが、劇作に興味をもって学業を中断。喜劇「涙なしのフランス語」(1936)が処女作。ここに父親との関係、学業を中断した経緯、などが盛り込まれている。「シルヴィアって誰」(1950)にも彼の青年期の親子関係が書かれていて、面白い。
劇団「昴-三百人劇場」では時々ラティガンのものが演じられている。現在(平成10年)までに次のものあり。
●昭和54年 海は青く深く(Deep Blue Sea)臼井善隆訳 樋口昌弘演出 新村礼子 山口哲也 久保田民絵 鳳八千代 西本裕之 加藤和夫 北村総一郎 吉井公一
●昭和58年 銘々のテーブル(Separate Tables)小田島雄志訳 中西由美演出 森脇操 山本勝彦
●昭和60年9月 ウィンズローボーイ(Winslow Boy)福田逸訳・演出 簗正昭 久米明 北島マヤ 山口嘉三
●平成1年2月 海は青く深く(Deep Blue Sea)臼井善隆訳 樋口昌弘演出 中山有子 知念寛子 松下丈司
●平成1年7月 銘々のテーブル(Separate Tables)小田島雄志訳 樋口昌弘演出 原聖子 中山有子 松下丈司
●平成5年 銘々のテーブル(Separate Tables)小田島雄志訳 中西由美演出 信正小百合 石田博英 松谷彼哉
商業演劇で「王子と踊り子(Sleeping Prince)」(権謀術数に明け暮れるカルパチアの王が、アメリカの踊り子と知りあい、愛に生きる生活に目覚めるまで)が、ミュージカルとして演じられた。(太地真央 益田喜頓 他)
尚、映画化されたものは下記。 1.銘々のテーブル(日本での題名「旅路」)バート・ランカスター、リタ・ヘイワース、デイヴィッド・ニヴェン、デボラ・カー主演 2.眠りの森の王子(日本での題名「王子と踊り子」)ローレンス・オリヴィエ、マリリン・モンロー主演 3.シルヴィアって誰(原題 The Man who loved redheads) モイラ・シェイラ主演 (平成11年5月17日 能美武功 記) 「テレンス・ラティガン」 |
分類: | 翻訳者 |
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作家名: | 能美 武功 |
作家名読み: | のうみ たけのり |
ローマ字表記: | Nomi, Takenori |
生年: | |
没年: | |
人物について: |
底本データ
工作員データ
入力者: | 能美武功 |
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圧縮なし | http://www.01.246.ne.jp/~tnoumi/noumi1/eng.html | JIS X 0208 / ShiftJIS | 0 | 1999-06-07 | 1999-06-07 |
エキスパンドブックファイル
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